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社内報担当者の選出が重要

「私自身、社内報を読まないので必要性を感じていません」。時に、そんな話をする担当者がいます。読む、読まない、といった論点では「記事がつまらない」といった意見もあります。とはいえ、社内報は社員に向けて発行される広報誌であり、社員として捉えておくべき情報です。問題は、そういった状況を生み出している組織環境かもしれません。

創業者意識は持てずとも創業の目的は共有できる

ある村の道が陥没して大きな穴が開きました。その道は、村人の生活道だったため村人は困っていました。そんな時、10キロ離れた村に巨大な丸い岩があることを村人は知ります。村一番の力持ちの男が、岩を村まで運ぶため10キロ離れた村に向かいました。男は岩の前に立つと、精一杯の力で岩を押します。岩は、動いたものの転がる気配はありません。何度も、何度も、押します。それを見ていた2人の村人が、岩を動かす理由を男に尋ねます。村の人たちを想う男の気持ちに共感した2人は、一緒に岩を押しはじめました。

巨大な丸い岩を企業に例えてみます。創業時に仕事を軌道に乗せるのは、苦労の連続です。創業者たちが、死に物狂いで押し続けた岩。ようやくひと転がりすると、見ていた人々が面白がって岩を押しはじめます。人数が増えると岩は加速度をつけ、成長という道を進んでいきます。ところが、途中から手伝いに入る人たちは、創業者たちがどのような想いで岩を押したかを知りません。それどころか、今、進んでいる巨大な岩は自分が動かしはじめたと勘違いしてしまうリーダーまで現れます。すると、真っ直ぐではなく自分が進みたいと思う方向へと押そうとします。勘違いの数が多くなればなるほど、真っ直ぐ進まなくなり速度も落ちます。先に加わっていた者が後から加わるものに目的を伝えなければ、最終的に岩は脇道へと逸れてしまいます。

質を伴う達成速度を早めたいのであれば社内報は必要

企業理念や行動指針を理解せずとも仕事は進みますが、目指すべき方向が定まらなくては質は悪くなります。 3人のレンガ職人の話と同じです。いわれたから仕方なくレンガを積む者。大変だが、賃金が良いからと壁を作る者。多くの信者の拠り所となる大聖堂を作るためにと胸をはる者。同じレンガ職人なのに全く異なる志。それは、10年後に違いがでます。相変わらず仕方なしにレンガを積む者、賃金は高いものの危険を伴う屋根の上で働く者、最後は出来上がった大聖堂にその名前がつけられた者。目的意識を持つ者とそうでない者の未来は、全く違います。

面倒だが上司にいわれたから、やる気はないが給与をもらえるから働く、そういった社員の集まりでは企業の成長は望めません。巨大な岩を転がすため後から加わる者に対し、なぜ、なんのために岩を転がしているのか明確な目的を伝え賛同を得る。目的を共有することで押す力が集中し、道を逸れることなく進む速度も増していきます。企業でいうならば、企業理念であり行動指針を自分事として捉えてもらう。誰が伝えるか、リーダーと社内広報を担う社内報担当者です。「社内報は必要ですか?」と疑問を持つ担当者であるならば、10年後は1人目のレンガ職人と同じ結果となります。それならば、社内報は必要ないでしょう。

社内報の担当者を選出するリーダーは、誰を選出するかによって、3年後、5年後のチーム力が変わることを意識すべきです。