朝礼 方針発表会 研修 社内報に最適

その社内報の記事には本音と熱はありますか?

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読みやすさだけでは足りない

When:いつ
Where:どこで
Who:だれが
What:なにを
Why:なぜ
How:どのようにして

5W1Hは、口頭や文章での情報伝達のほか、マーケティング戦略の計画設計にも利用されます。例えば、小学生が組み立てる文章の設計であれば、・日曜日 ・学校のグランドで ・鈴木くんが ・野球の練習をしていた ・次の試合に備えて ・コーチのノックを受けていた となります。

社内報の支給原稿の中で、「読みやすいな」と感じる原稿のほとんどが、5W1Hを用いてまとめています。取り組んでいる事実だけを伝えるだけなら、いつ、どこで、‥とまとめれば問題はありません。

しかし、社内報の役目は何があったかの事実を伝えるだけではなく、理念浸透や共に働く仲間の考えを共有する場所でもあります。取材対象者の裏側にある想い(本音)+熱量が着火剤となり伝播していくことが、本当の意味での正解です。

性質や性格だけではなく“想い”も個性

私は、リクールトという会社で求人広告を制作していたことがあります。Webではなく、分厚い本だった頃です。そこで学んだことは、簡単に言えば”個性”です。同じ営業職でも、開発する製品、販売する商品への想いは各社違います。風土や教育方法も同様です。全てにおいて、その会社にしかない個性があります。そこから、求めている人物像に響くであろう個性を切り出し伝えることが、応募者との共感ポイントになると学びました。

鈴木くんを用いて、社内報に置き換えてみると、日曜日を返上してまで練習に打ち込むほど、次の試合が大切な理由は何か。その熱量を理解するのであれば、鈴木くんが野球をはじめた背景や野球を通して得たものなど、鈴木くんだけが持つ野球への想いを知る必要があります。

耳+目・心=聴

新聞の記事と同様に、社内報の記事も取材の質で決まります。取り上げたテーマのゴールを目指し、広く、深く、聞き出せたかどうかで、原稿に反映される情報量と読み手の理解度も変わります。

ヒアリングとは、「聞き取り」のことですが、聞くではなく「聴く」に拘ることが取材の質を上げる一歩です。

自然に入ってくる音を聞く場合は「聞く」です。これに対し、自分から積極的に耳を傾ける場合は「聴く」になります。「聴」という文字を分解してみてください。耳・目・心の3つが含まれています。

耳は、相手の声の強弱で情報の重要度を知ることができます。誰しも自分が積極的に伝えたい内容は、発する声にも力強さがあります。そこを聴き分け、オウム返しをすることでより深い話が聴けるはずです。

目は、相手の表情やカラダの動きから心の状態を聴きとれます。例えば、投げかけた質問に対し答えに困っていれば表情が曇ります、落ち着きのないカラダの動きは集中力が切れてきていることを表し、答えの助け舟を出したり休憩したりと、相手を観察することで気配りが必要なタイミングが分かります。

最後は、心。どれだけ相手のことに興味を持てるかです。「この瞬間は相手のことしか考えない」と腹を決めれば、質問も深くなり真相へと向かっていきます。その姿勢があれば、本気度も相手に伝わるものです。