戦略的社内広報という言葉があるように、従業員を対象としたインナーコミュニケーションを重視する企業が増えてきました。ある機関の調査によれば、広報活動における重要なステークホルダーとして「従業員とその家族」のスコアが上昇しているという結果も出ています。
一方で、社員個人の職場への愛着や働きがい、組織への帰属意識という点では温度差があるという現実もあります。そして、社内広報の活動が生産性の向上に寄与しているかという点も検証が必要です。
正に、現時点のMUSUBIMEです。
そこで、これまでの、あったらいい、ではなく、『企業価値の向上』と『利益に通ずるブランド構築』に寄与する存在へと今期から変えていきます。
全員が語り部になる
まずは、コンセプトについてお話しさせていただきます。組織の成功循環モデルは、皆さんもご承知の通り、関係の質が向上することで思考の質が高まり行動の質が高まる、結果、成果の質も向上し企業価値も向上していきます。
しかしながら、それぞれの質の向上は困難で簡単には好循環しません。一気には難しいことから、3年計画で最終的に好循環できる組織へと意識改革を行っていきます。
その一歩目が、「関係性の質の向上」から「思考の質の向上」です。目指すゴールは、全社員がお客様に対して自分達の存在意義を語れるようになることです。
そこでコンセプトは、「語り部」=未来を語れるスポークスマンになる、です。
無論、語り部といわれてもスグにはなれず、何をすべきかさえ分からないでしょう。まずは、自分たちがお客様にとってどのような存在なのか、それがどれだけ価値あるビジネスかを改めて認識することからはじめます。ここで2016年12月末にYouTubeで公開したサムスン・インドの動画をご覧ください。
言葉は理解できなくとも、映像から伝わってくるものはあったかと思います。この動画は、公開から約2か月後に1億回再生を突破しました。インドでは最速とのこと。改めて解説しますと、サムスンのエンジニアのもとに修理の依頼の電話が入ります。「今日の7時までに来て、テレビを直せる?」。バンに乗って山奥の家まで道なき道を走りながら、テレビの修理に向かいます。ようやく辿り着くと、その家でエンジニアを待っていたのは、目の不自由な女性でした。驚きつつもテレビを修理すると、2Fから多くの目の不自由な子供たちが降りてきて、テレビを見ます。そのテレビでは歌番組をやっており、そこに映っているのは、かつてその施設にいた子供でした。喜ぶ子供たちの表情を目にした彼は、幸せな笑みを浮かべてクルマに乗ります。この動画を観たサムスンの社員は誇りを持つことが出来、ユーザーもまた道なき道を進み修理対応してくれサムスンに信頼を寄せたことでしょう。
同様に社員には「誇り」を、お客様には「信頼」を得られる場所を作り出すことが必要だと考えます。
冊子からWebへ
これまでMUSUBIMEは、3ヶ月に一度、年4回発行していました。これを、Web化し毎月記事を更新していきます。理由は、2つあります。1つ目は、生きた経費の使い方です。冊子にするということは、印刷費や配送費がかかります。この分を制作費に回すことで、より多くの情報を伝えることでできます。
2つ目は、いつでもどこでもMUSUBIMEを読める環境にすることです。Web化することで、携帯電話でも読むことができます。ご両親、お友達にも読んでいただき、私たちの想いを知っていただけたらと思います。。記事で取り上げられた際には、是非、ご自身の活躍を自慢してください。さらには、冊子では不可能な動画を活用することで、活字では表せない熱も伝わると考えております。そういった機会を数多く設けられる場所へと、MUSUBIMEは変わっていきます。
総務部 経営企画リーダー 長谷川 美佐